バーストラウマって何?
赤ちゃんにとって「出産」という経験は人生で最初の大冒険です。
お母さんの子宮の収縮(陣痛)で段々押し下げられていき、狭い産道を通り抜けて生まれてきてくれます。
その際にうまく生まれてこない場合などは、吸引分娩や帝王切開といった医療介助を受けることもあるのですが、赤ちゃんにとっては非常に大きなストレスとなります。
この【出産時のストレス】が、赤ちゃんの身体や心に残る影響を「バーストラウマ」と呼びます。
◉バーストラウマが向きぐせや頭の歪みにつながる理由
赤ちゃんが出産時に受けるストレスは、頭や首、背中の筋肉に影響を及ぼし、その結果、向きぐせや頭の歪みが起こることがあります。
1 産道を通る圧力の影響
赤ちゃんが産道を通る際には、30〜50kgの圧力が頭部や全身にかかります。
赤ちゃんの体重は約3kgで、体重50kgの大人に換算すると500〜833kgの力がかかっている状態になります。
軽自動車が自分の上にのしかかって来るイメージです。一歩間違うと命の危険もあるレベルの力が赤ちゃんにかかっているんですよね。
いかに強い力が加わっているかお分かりいただけたかと思います。
赤ちゃんの身体トラブル
この圧力が頭蓋骨や首や背中の筋肉に負担を与えてしまうので、こんなトラブルの原因になってきます。
筋肉の緊張
出産時のストレスによって首や背中の筋肉が固まることで、赤ちゃんは特定の方向を向きやすくなり、向きぐせが定着します。
これは普通分娩時でもすでに負担としてかかっています。
向きぐせ
首が右か左の一方向にずっと向いてしまっている様子が固定化されている状態です。
ずっと同じ方向しか向けないくらい首などの筋肉が固まってしまっています。
頭の形の歪み
向きぐせでついた一方向への負担が片側に集中していると、その部分が重力によって頭の重さで平らになり、いびつな形になることがあります。
2 医療介助が与えるストレス
出産のために必要な処置ではあるのですが、吸引分娩や帝王切開など、医療的な介助が必要な場合、赤ちゃんの体にかかる力がさらに増します。
吸引分娩では、吸引器によって頭部に数十kgの強い力がかかり、筋肉の緊張や頭蓋骨の歪みが引き起こされることがあります。
帝王切開では、産道を通らないため頭部への圧迫は避けられます。
ですが、腹部から赤ちゃんを取り出すときに、首や肩を引っ張る力(30〜60kg)が加わり、赤ちゃんが自律神経の乱れや筋緊張を引き起こす場合があります。
3 胎内環境の影響
妊娠中に、子宮筋腫が大きすぎて頭に当たり続けてしまっていたり、内臓は疲れてくると下がってしまうため(内臓下垂)、赤ちゃんのいる空間がさらに狭くなってしまいます。
そしてお腹の中で赤ちゃんが圧迫される姿勢が続くと、生まれる前から筋肉が緊張した状態になってしまうので、向きぐせが生じる場合があります。
◉頭の歪みと向きぐせが引き起こす影響
向きぐせや頭の歪みは放置しておくと、以下のような影響が出てくることがあります。
視力や聴力への影響
頭蓋骨の歪みが神経トラブルを起こして目や耳に影響を及ぼし、視力や聴力の問題を引き起こすこともたまにあります。
自律神経等の神経の圧迫
頭や首の筋肉が緊張した状態が続くと、自律神経に影響し、消化不良や睡眠トラブルなどが起きることがあります。
◉バーストラウマや頭の歪みを改善する方法とは?
1 全身を優しく撫でてあげる
優しく触れてあげるという行為は、神経を落ち着かせて筋肉の緩みも作れるとても簡単で効果的な方法です。
ふわっと赤ちゃんを包むようなイメージで、全身(お腹側・背中側)を両手で包んであげたり、さすってあげたりをたくさんやってあげてください。
⭐︎寝る向きを変える
赤ちゃんの頭が向く方向におもちゃを置くなど、左右交互に刺激を与えます。
⭐︎授乳のポジションを変える
授乳時の抱き方を左右交互に変えるだけでも効果的です。
2 頭の歪みをケアするタッチケア
赤ちゃんの頭部や首に優しく触れるタッチケアは、筋肉の緊張を緩める効果があります。
やり方
1. 赤ちゃんがリラックスしているときに、手のひらを使って頭を優しく包み込むように触れる。
2. 首や肩も軽くなでるようにケアする。
ポイント
強い力をかけず、赤ちゃんの心地よさを優先しましょう。絹のお豆腐を指で押して潰れないくらいの強さで触ってくださいね。
3.お母さん自身のケアも重要
赤ちゃんのバーストラウマには、お母さんの体調も関係しています。
出産後のお母さんの骨盤ケアやストレッチを行うことで、お母さんの体や自律神経が整って、赤ちゃんへのストレスの影響を軽減できます。
なぜなら、自律神経の状態は半径2、5m以内にいる人にそのまま伝わって相手も勝手に緊張してしまうからです。
赤ちゃんの健やかな成長を考えていきましょう!
バーストラウマや出産時のストレスは、赤ちゃんの頭の形や向きぐせに影響を与える重要な要因です。
また、生まれた瞬間から自律神経のバランスが崩れてしまうので、成長と共に自律神経失調症の傾向が強くなってきてしまうのも長期的にみた問題になります。
早めのケアが赤ちゃんの健やかな成長につながります。家庭でできるセルフケアを取り入れていきましょう。
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赤ちゃんの体と心をサポートしていきましょう!